歯のお話

5人に1人がかかる!?エナメル質形成不全

 

こんにちは。院長の寺﨑です。

秋はお月見シーズン!
9月は1年で最も美しいと言われる、
「中秋の名月」も空に昇ります。

月を眺めながらお団子をいただくというのも、
なかなか風情がありますよね。

 

さて、夜空に輝く月は美しいものですが、
歯も白く輝いていると
口もとが美しく見えませんか?

歯が白く見えるのは、
エナメル質という組織があるからです。

 

しかし、このエナメル質が
正常に形成されない事があります。

 

 

 

 

◆エナメル質の役割

 

歯はエナメル質・象牙質・セメント質という
3つの層からできています。

そのうちエナメル質は
人間の体の中で最も硬い組織
です。

 

歯の一番外側にあり、
熱いものや冷たいもの、酸性の食品などが
敏感な象牙質に触れないように
刺激やむし歯から歯を守っています。

歯に白い輝きを生み出しているのも、
このエナメル質のおかげです。

 

 

 

 

 

◆そんなエナメル質が「もろく」なる?

 

ところが、大事なエナメル質が不完全な状態で
歯が生えてくることがあります。

 

歯の表面に
ボソボソとした「白いまだら」が生じたり、
むし歯でもないのに、歯の一部が
茶色や黄色に変色したりしていた場合は、
『エナメル質形成不全』の疑いがあります。

 

また、重度の場合
歯の表面がデコボコしたり、
歯を覆うエナメル質が無いため、
象牙質がむき出しになったりしてしまいます。

 

 

 

 

しかも、エナメル質形成不全の症状がある歯は
見た目の変化だけでなく、
通常の歯よりもむし歯になりやすい
という特徴もあります。

 

エナメル質形成不全の発症しやすい箇所は
奥歯(第一大臼歯)と前歯です。

 

特に奥歯は汚れが溜まりやすく、
むし歯になりやすい
ため十分注意が必要です。

 

 

 

 

◆子どもの5人に1人が発症!?

 

日本小児歯科学会が
7歳から9歳の児童を対象に行った調査によると、
地域差はあるものの
およそ5人に1人がエナメル質形成不全
という結果が出ています。

 

エナメル質形成不全は決して珍しいものではなく、
思いのほか、高い頻度でかかり得る疾患なのです。

 

 

 

しかも、乳歯の場合、
もともとエナメル質が薄く、
むし歯になりやすい
のですが、
エナメル質形成不全の歯がむし歯になってしまうと
あっという間に
歯の神経まで進行してしまう
ため、
より一層注意が必要になります。

 

乳幼児検診や学校の歯科検診で
エナメル質形成不全と
診断されることもあるかもしれませんが、
その場合は必ず定期的に歯科に通い
チェックをしてもらうことが重要です。

 

そして、日頃からしっかりセルフケアもおこない、
お子さまの大切な歯を守っていきましょう。

 

 

 

てらさき歯科医院
〒857-0311 長崎県北松浦郡佐々町本田原免49-1
TEL:0956-63-5354
URL:http://tera-sika.com/
Googleマップ:https://g.page/terasaki-dental?gm

「先生、痛いのはそこじゃないんです」は勘違い?

 

こんにちは。院長の寺﨑です。
日本の夏といえば
やはりお祭りや花火といった風物詩ですね。

 

その花火が、
実はヨーロッパ生まれということは
ご存じでしょうか?

 

中国で発明された火薬がヨーロッパに渡り、
来日していた英国人によって徳川家康に披露された、
というのが、日本における花火の発祥のようです。

 

日本の風物詩というイメージが強い花火ですが、
その生まれが海外というのは少し意外かもしれませんね。

 

 

ところで、「歯の治療に関する意外」 といえば
「痛い!と思っていた歯が実は別の歯だった」
ということが珍しくありません。

 

 

「自分の身体のことは
自分が一番よくわかる」

 

と言う方もいらっしゃいますが、
実は人間の身体は勘違いを起こしやすいのです。

 

 

では、なぜそうした「勘違い」を
起こしてしまうのでしょうか?

 

 

 

 

◆「歯の痛み」の通り道『三叉神経』

 

「歯の痛み」を脳に伝える役割は、
顔の左右にある
『三叉神経(さんさしんけい)』
という「脳神経」が担っています。

 

 

 

脳から伸びた三叉神経は、
おでこから頬、あごのあたりまで、
大きく分けて3つのエリアに分かれて繋がっており、

顔に「どんなものが触れた」か、
それが「冷たい」か「温かい」か、

といった、
「顔の感覚」を脳に伝える働き
をしています。

 

 

そして、この三叉神経はお口の中にも繋がっているため、
歯の痛みもこの神経を通じて脳に届きます。

 

 

 

 

◆間違えやすいワケ

 

とある実験では、歯に触れて
「いま、どの歯に触れたか」
という質問をしてみたところ、
奥歯に近づくにつれて正解率が下がった、
という結果があります。

 

 

これは、お口などに繋がっている三叉神経が、
脳に近づくにつれて一本の神経になるためです。

 

 

「痛み」をはじめ、「歯に生じた感覚」は信号となり、
三叉神経を通して脳まで伝わります。

 

しかし、
その『信号』が
『脳に続く一本道』に到達した際、

「お口の辺り」から来たのはわかるけど、
細かい場所までは覚えていない状態

になってしまうことがあります。

これが、『痛みの勘違いの正体』です。

 

 

 

「歯の痛みの勘違い」で特に多いのが、
痛いと思っていた隣の歯が原因だった」
というケースです。

 

また、隣り合った歯だけではなく、
「上の歯が痛いと思ったら下の歯が原因だった」
という場合や、さらには

「歯だと思ったら、鼻の炎症が原因だった」
「目の周りの神経が原因だった」など、
一見するとお口から遠い場所でも
痛みの勘違いが発生することもあります。

 

 

このように「痛みの原因の特定」
皆さんご自身では非常に困難なこともありますので、
何か痛みを感じたら早めに受診してください。

 

 

 

 

 

また、痛みの勘違いにより
「痛くないところを削られた!」
と思い込んでしまう方がまれにいらっしゃいますが
そのようなことは、まずあり得ません。

 

 

ご不安な場合は、遠慮せずにご質問いただければ
必ずお答えさせていただきます
ので、
いつでもお声がけください。

 

 

そして、日頃から検診などを受けて、
削らなくても済むように
歯を大切にしてくださいね!

 

 

 

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てらさき歯科医院
〒857-0311 長崎県北松浦郡佐々町本田原免49-1
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歯ごたえは歯で感じていない!?歯根膜の役割とは

 

こんにちは。院長の寺﨑です。
7月といえば、夏野菜が旬を迎える時期ですね。

 

夏野菜のなかでも、
きゅうりは汗をかきやすい夏にぴったり。
約95%を水分が占めているので、
食べれば水分補給もできる食材です。

 

そんなきゅうりの魅力は、
ポリポリとした歯ごたえ!
この歯ごたえを感じるためには、
お口の「ある組織」が深く関わっています。

 

 

 

 

◆歯ごたえを感じているのはどこ?

 

歯ごたえを感じているのは歯ではありません。
では、どこで歯ごたえを感じているのでしょうか?

歯ぐき?歯の神経?あごの骨?

実は…
このなかのどれでもありません。

 

歯ごたえは「歯根膜(しこんまく)」という
歯とあごの骨をつなぐ組織で感じ取っています。

 

 

 

 

 

◆0.3mmにある大切な役割

 

歯根膜の厚さは、なんと
たったの0.3mmほどしかありません。

 

とても薄い歯根膜ですが、
実は大切な役割があります。
それが「クッション」と「センサー」の役割です。

 

食べものを噛むとき、
歯にはとても強い力がかかっています。

歯根膜はその力をクッションのように
吸収・分散し、歯や骨を保護してくれています。
かたいものをガリッと噛んでしまっても
歯や周りの骨が無事なのは、歯根膜があってこそ!

 

 

また、歯根膜はセンサーの役割も担っており、
噛んだ時の「かたさ」や「感触」といった
微妙な刺激は、歯根膜が脳に伝えています。
そのおかげで、私たちは歯ごたえを感じられるのです。

 

 

他にも、食品のかたさに応じて
噛む力を調節することにも歯根膜は役立っています。

 

きゅうりのポリポリとした食感や
天ぷらのサクッとした食感を楽しめるのも
歯根膜があるおかげなのです。

 

 

 

 

 

◆歯根膜は一度失うと戻らない!

 

歯根膜は歯が抜けると
一緒にとれてしまいます。

 

たとえ、入れ歯やインプラントで
抜けた歯を補ったとしても、
歯根膜が元に戻ることはありません。

 

 

つまり、一度でも歯根膜を失ってしまうと、
ごはんを食べたときの食感も
一緒に失われてしまう
のです。

 

 

 

 

そんな歯根膜を失わないために、
まずは自分自身の歯を守る必要があります。

 

「むし歯」や「歯周病」にならないために、
定期的に歯科医院でプロのクリーニングを受けて
きれいなお口を維持しましょう!

 

 

 

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白い!はやい!目立たないCRとは?

 

こんにちは。院長の寺﨑です。
雨の季節に目にする機会が多いアマガエル。
鮮やかな緑色
をイメージされる方も多いと思いますが、
実はアマガエルの体の色は、
外敵から身を守るために
周囲の環境に合わせて
黄緑や茶色、白、灰色などに変化します。

 

 

さて、アマガエルは保護色で周囲に溶け込んでいますが、
同じように、歯の治療でも治療箇所が目立たないように
白い素材を使うことがあります。

 

その代表が保険診療でも利用できる
CRという白いつめものです。

 

 

 

 

◆CRってどんな素材?

 

CRとは、
コンポジットレジン(Composite Resin)のことで、
セラミック粒子と合成樹脂を混ぜた
複合プラスチックの素材です。

 

「樹脂」と呼ばれることもあります。

 

 

白い素材のため、
見た目の違和感が少ないのが特徴です。

 

 

 

 

 

◆むし歯治療が1回で終わる!?

 

CRを使うメリットは
見た目だけではありません。

 

 

通常、つめものを使った治療では、

治療箇所の型を取り
その型を使って、つめものを製作する

という工程があるため、製作に必要な時間も
数日から1週間程度かかります。
つまり、最低でも2回は通院しなければなりません。

 

 

 

しかし、
CRの場合はこれらの治療を
1日で済ませることができます。

 

CRは粘土状の柔らかい素材のため
『型取り』の必要がなく、
「特殊な光を当てるとその場ですぐに固まる」
という性質があるからです。

 

 

 

 

この性質のおかげで
治療が短時間でできることも
CRの大きなメリットのひとつです。

 

 

 

 

◆全部CRにできないの?

 

このように、
CRは白くて目立たないだけではなく、
短時間の治療で終わるというメリットがあります。

 

 

そのため
「むし歯治療は全部CRにしたい!」
と思うかもしれません。

 

 

ところが、
CRプラスチックが使われているため、
強度が弱いという弱点があり、
大きなむし歯など、広い範囲を削った歯には
使うことができません。

 

 

 

 

◆むし歯は小さいうちに治そう

 

むし歯は小さいうちに発見できれば、
CRで治療することができます。

 

 

 

 

しかし、そういった小さなむし歯は
自覚症状がない事がほとんどです。

 

自身ではなかなか気づくことができず、
痛くなった時には
大きなむし歯になってしまっている
ことも。

 

 

 

そこで大切なのが、
定期的な歯のチェックです。

 

 

むし歯を早期発見できれば
CRを使って治療できることが多く、
時間も治療費もかけずに済みます。

 

また、削る量も最小限で済むので、
「歯の寿命」という意味でも、
早期発見・早期治療はとても重要です。
定期検診は欠かさずに受けるようにしましょう。

 

 

 

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お口がくさい!?強烈なニオイの原因とは?

 

こんにちは。院長の寺﨑です。
爽やかな五月晴れが心地よい季節になりました。
気温も上昇し、日中は少し動くだけで、
汗ばむ日も出てきましたね!

 

 

さて、汗をかく季節になると
体のニオイが気になりますが、
気にすべきなのは体臭だけではありません。
口臭も気にすべきニオイのひとつです。

 

たかが口臭…
そう思われるかもしれませんが、
なかなか消えない口臭の影には
実は深刻な病気が隠れているかもしれません。

 

 

 

 

◆誰にでもある生理的口臭

 

皆さんは朝起きた時に、
お口のニオイが「くさい」と
感じたことはありませんか?

 

 

起きた直後やお腹が空いている時、
緊張している時などは
だ液の分泌量が減少します。

 

すると、お口の中に細菌が増えてしまい、
口臭の原因となる揮発性(きはつせい)の
「硫黄化合物(いおうかごうぶつ)」が
たくさん作られてしまうのです。

 

 

 

 

硫黄化合物は
野菜が腐ったようなニオイ
卵が腐ったようなニオイなどに例えられ、
悪臭と言われることも。

 

この悪臭こそが、
「生理的口臭」の正体です。

 

 

しかし、ニオイの強さは人によって異なるものの、
生理的口臭は、誰にでもある口臭で、
食事や歯みがきをすることで口臭は弱まります。

 

また、女性はホルモンの影響によって
お口のニオイが強くなることもありますが、
一時的に強くなるお口のニオイは
それほど心配する必要がありません。

 

気がかりなのは、次の「病的口臭」です。

 

 

 

 

◆治療が必要な病的口臭

 

口臭の中には治療が必要となるものもあります。
それが、病気によって発生する
「病的口臭」です。

 

原因となる主なお口の病気には、
・歯周病
・むし歯
・舌苔(ぜったい)

などが考えられます。

 

 

この中でも1番考えられる原因は歯周病。

 

歯周病は細菌の感染によって引き起こされる疾患で、
進行すると
歯を支えている骨が溶かされてしまうことも。

 

しかも、歯周病の原因となる細菌は、
嫌なニオイの元となる硫黄化合物を生み出します。

 

 

また、舌に白っぽいものが付着している場合、
それは「舌苔」という細菌のかたまり
の可能性もあります。

 

舌苔に含まれた細菌を放っておくと
病的口臭は、
より一層強くなっていく
のです。

 

 

口臭の原因はそれだけではありません。
「むし歯」も原因のひとつになり得ます。

 

むし歯が進行すると歯に穴が空き、
神経が腐敗してしまうことがあります。

すると、「その穴に詰まった食べかす」
「腐敗した神経」から

強烈なニオイが生じるためです。

 

 

 

 

 

◆お口のケアで口臭予防

 

口臭には様々な原因が存在し、
中には全身の病気が関係している場合もあります。

 

しかし、口臭の原因の80%以上
お口の中にあるといわれており、
その原因を減らすには、
お口の中を清潔にすることが大切です。

 

 

 

 

歯ブラシとフロスや、タフトブラシなどを併用し、
お口の中の汚れを丁寧に落としましょう。

 

そして、ご自宅での歯みがきだけでなく
歯周病やむし歯の早期治療につながる
歯科検診も欠かせません。

 

 

私たちが行うプロフェッショナルケア
皆さまが行うセルフケア2本柱で、
お口のトラブルを防ぎましょう!

 

 

 

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みどりの日と、新スタッフのご紹介

こんにちは。院長の寺﨑です。
5月といえば、やはりゴールデンウィーク。この日を楽しみにしていた方は多いのではないでしょうか。

そんなゴールデンウィークのうちの一日、5月4日が何の日か、みなさんご存じですか?答えは『みどりの日』です。

2006年以前は4月29日がみどりの日とされていました。しかし、法改正により『昭和の日』に変更され、それに合わせて以前から『国民の休日』とされていた5月4日に移動となったのです。

ちなみに、4月29日がみどりの日とされたのは、その日が「自然を愛した昭和天皇の誕生日」だったことに由来します。5月4日は、自然にたくさん触れてリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。

自然といえば、私たちの体は少なからず自然の影響を受けることがあります。それは歯も例外ではありません

たとえば、台風や雨の日に歯が痛くなることがありますが、これは気圧の影響を受けているためです。もちろん、単純にむし歯や他の病気だった、というケースもありますので「おかしいな」と思ったら、すぐに歯科医院で相談してくださいね。

 

4月入社 新スタッフのご紹介
 

4月から入社しました。

九州文化学園歯科衛生士学校を卒業後、無事国家試験に合格し歯科衛生士になることができました。
 私は小さい頃から歯科医院に通っていました。
 歯医者はそこまで苦手ではありませんでしたが、対応してくださる衛生士の方がとても丁寧で優しくて、私もそのようになりたいと思ったのが歯科衛生士を目指したきっかけです。

 まだまだ分からないことがたくさんで技術もままならないのですが、先生や先輩方に指導していただきながら、さまざまな治療を経験し、日々自主練習を重ねながら勉強をしていきます。

  患者様に安心して通い続けて頂けるように、精一杯努力をしていきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

歯と歯ぐきの「みぞ」にご用心!

 

こんにちは。院長の寺﨑です。
4月18日は『よい歯の日』、
日本歯科医師会が
「いつまでも食事を楽しんでもらいたい」
という願いを込めて制定した記念日です。

 

『よい歯』を守るためには
毎日の歯みがきが不可欠ですが、
どんなに歯をみがいても
汚れの落ちにくい場所があります。

 

それが、「歯」と「歯ぐき」の間にある、
『歯周ポケット』と呼ばれる「みぞ」です。

 

 

「歯周ポケットという名前は聞いたことがある」
という方も多いと思いますが、
実は、歯周ポケットの存在は
「歯を失ってしまう前兆」でもあるのです。

 

 

 

 

◆『歯周ポケット』って一体なに?

 

歯と歯ぐきの間は、一見すると隙間なく
ピッタリくっついているように見えます。

 

ところが、この境目には隙間があり
この「溝(みぞ)」を
『歯肉溝(しにくこう)』といいます。

 

 

通常、溝の深さは1mm程度しかありませんが、
ここにプラーク(歯垢)が溜まると、
歯周病菌が歯ぐきに炎症を引き起こし、
溝が深くなります。

 

 

この「深くなった溝」こそが
『歯周ポケット』の正体です。

 

 

 

 

そしてなんと、『歯周病』が悪化すると
ポケットの深さは1cmを超えることも。
ちょっと想像しただけでも怖いですね。

 

 

 

◆ポケットが深くなるだけじゃない!

 

歯周病菌は
ただ歯周ポケットを深くするだけ
ではありません。

 

同時に『歯石』を作りだし、
そこを隠れ家にしてどんどん繁殖していきます。

 

歯の表面はもちろん、
歯周ポケットの中にも「歯石」を作りだすのです。

 

その奥には歯ブラシも届かないため、
「細菌のすみか」となり、
恐ろしい数の細菌が繁殖します。

 

 

 

 

そしてなんと、
歯周病菌が出す毒素により
歯を支える骨が溶けはじめ、
やがて歯が抜けてしまうのです。

 

 

 

 

 

◆歯周ポケットを深くしないために

 

歯周ポケットが深くなるほど、
歯周病菌によって
歯を支える骨が溶かされるリスクが高くなります。

 

しかし、
歯ぐきの中に生息している歯周病菌は
普通に歯みがきをしても
なかなか取り除くことができません。

 

 

そこで必要になるのが、
歯科医院でのチェック歯周病治療です。

 

歯科治療では歯の表面だけではなく、
専用の器具を使用して
ポケットが深い部分の歯石まで
しっかり取り除きます。

 

 

 

 

 

◆気づかないうちに「悪化」する…

 

実は、歯周病で最も恐ろしいのは、
目立った自覚症状がないまま
歯周ポケットがどんどん深くなることです。

 

 

気づいたときには
ポケットの深さが1cm以上!

ということも珍しくありません。

 

 

そこまで深くなる頃には、
すでに歯を支える骨も溶け始めています。

 

「歯ぐきが腫れてるかな?」
「ちょっと出血してるな…」

 

そんなときは、まず一度、
歯周病検査を受けてください。

 

ポケットが深くなる前にしっかり治療をして、
1本でも多くの歯を守りましょう。

 

 

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歯ブラシを交換すべき「タイミング」

 

こんにちは。院長の寺﨑です。
3月は寒い冬から暖かな春へと変わる季節の変わり目。
そして、進学や就職といった
新しい環境に向けて準備が必要な時期でもあります。

 

この機会に心機一転、
身の回りのものを新しいものに交換して、
晴れやかな気分で春を迎えてみるのも
よいかもしれませんね!

 

 

さて、交換といえば、皆さんは
「歯ブラシを交換するタイミング」について
考えたことはありますか?

 

まだまだ使えるから大丈夫!
と思っていても、
実はお口を傷つける原因となる場合や、
細菌が溢れかえって不衛生な状態
になっていることもあります。

 

 

そこで今回は、
こうなってからじゃ遅い!
歯ブラシを交換すべきタイミング
についてお話させていただきます。

 

 

 

 

◆毛先が開いたら「使いすぎ」?

 

同じ歯ブラシを使い続けていたり、
強い力で磨いたりしている

毛先が広がってしまうことがあります。

 

このような歯ブラシでは、せっかく歯を磨いても
汚れを十分に落とすことはできません。

 

 

というのも、毛先の整った
新品の歯ブラシでは除去できていた歯垢も、
毛先が開いてしまうと
約4割も除去率が下がってしまう
のです。

 

 

 

 

しかも、
そのような歯ブラシで磨いていると、
開いた毛先が歯ぐきを傷つけ、
出血してしまうこともあります。

 

 

『歯ブラシの毛先が開いてしまったら』
早めに交換するようにしましょう!

 

 

 

 

◆見えない細菌がいっぱい…
毛先が開いていなくても○ヶ月で交換!

 

毛先が開いていなくても
交換すべきタイミングがあります。

 

それは最低でも、
『使い始めてから約1ヶ月経ったとき』です。

 

 

歯ブラシは使い続けているうちに、
目に見えなくても細菌が繁殖していきます。

 

3週間も使い続けると、
その細菌の数はおよそ100万個にも上る
といわれ、
なんとトイレの水の80倍に相当します。

 

 

 

 

そのような歯ブラシを使い続けていれば、
せっかくの歯みがきも
雑菌をこすりつけているようなもの。

 

むし歯や歯周病、口臭の原因に
なってしまうこともありますので、

たとえ見た目が綺麗でも、
1ヶ月も使ったら交換するのがおすすめ
です。

 

 

 

 

◆細菌の繁殖を抑えるためには?

 

歯ブラシに細菌を繁殖させないコツは、
使い終わったら
しっかりと乾燥させて、
清潔な場所に保管する
ことです。

 

細菌は水分や湿度が高いと活性化し、
周囲の栄養分を取り込んで繁殖します。

 

そのため、
歯ブラシを濡れたまま保管すると、
細菌にとっては絶好のすみ家

なってしまいます。

 

 

また、意外とやってしまいがちなのが
歯ブラシのキャップを
つけたままにしてしまうこと。

 

使ったあとにキャップをつけて保管すると、
なかなか乾燥せずに湿度の高い状態が続いてしまうので、
細菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。

 

歯ブラシのキャップはしっかり乾燥させたあとに、
ポーチなどに入れて持ち運ぶ時に使いましょう。

 

 

歯ブラシを保管する際には
水分や湿度に気をつけたうえ、
置き場となるコップやスタンドを清潔に保つことで
細菌が繁殖しにくい環境を
作ることができる
ので、
ぜひ実践してみてください。

 

 

 

 

このように、「正しい使い方」「保管」ができれば、
歯ブラシを長持ちさせることができますが、
いつまでも清潔に保つには限界があります。

 

もしも毛先が開いてしまったり、
使い始めて1ヶ月程経ったり
したら、
決してそのままにせずに
しっかりと歯ブラシを交換しましょう!

 

 

 

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子ども用歯磨き粉の風味について

こんにちは。院長の寺﨑です。

毎年3月3日は、女の子の健やかな成長を願ってお祝いをする「ひな祭り」。
この日に親しまれる食べものはかわいらしく華やかなものばかりで、なかでも桜餅は色や名前が季節のイメージにもぴったりですよね。

そんな桜餅の魅力といえば、あの独特な『さくら味』。
意外にも、その名前とは異なり桜の花の味ではないことはご存じでしょうか?

桜の葉を塩漬けにすると、葉に含まれるクマリン』という成分が独特の風味を生み出します
その風味から生じる「香り」が私たちの知る『さくら味』の正体のようです。
香りの成分が味を表現しているなんて、なんだか不思議ですよね。

 

味といえば、子ども用の歯みがき粉は甘い味が多く販売されていますが、その甘味はむし歯の原因になりにくい人工甘味料や香料によるもの。甘くても歯に悪い、ということはありません。

それよりも大切なのは、歯みがき粉よりも「ちゃんと歯みがきができることです。大人でもしっかり磨けている方は少ないので、ぜひ一度、歯科の歯みがき指導を受けてみてください。

むし歯よサラバ!歯に良い食べもの

 

こんにちは。院長の寺﨑です。
2月といえば、受験シーズンの真っ只中。
受験を控えている学生さんや
保護者の皆さんにとっては、
まだまだ気の抜けない日々ですね。

 

試験は一発勝負。
本番で最大限の力を発揮するためにも、
健康管理はとても大切です。
規則正しい生活を心がけ、
ベストな状態で試験に臨みましょう!

 

 

さて、健康を維持する上では
栄養バランスの取れた食事が欠かせません。
そして、バランスの良い食事は身体だけでなく、
歯も丈夫にしてくれます。

 

そこで今回は、丈夫な歯を保つために
バランス良く取り入れていただきたい、
『歯に良い食べもの』をご紹介します。

 

 

 

 

◆歯を丈夫にする食べもの

 

「カルシウム」が骨を強くする
というのは有名な話ですが、
それは歯も同じ。

 

歯の表面は食事のたび
むし歯の原因菌によって
少しずつ溶かされています。

 

その際に、歯に含まれていたカルシウムも
溶け出してしまうのですが、
だ液などの働きによって、
溶けた歯は修復されます。

 

これを『再石灰化 (さいせっかいか)』といい、
カルシウムが不足してしまうと
再石灰化が上手くいかない
ため
歯が弱って、
むし歯にもなりやすくなってしまいます。

 

 

 

そんな、歯を丈夫にするカルシウムは、
・ひじき
・小魚
・昆布
・わかめ
・海苔
・牛乳
・チーズ

 

といった、魚介類海藻類、
乳製品
などに含まれています。

 

 

 

 

特に積極的にカルシウムを
摂取していただきたいのは妊娠中のお母さんです。

 

お腹の中の赤ちゃんは生まれる前から、
乳歯の芽と呼ばれる
「歯胚(しはい)」 を作りはじめています。

 

そして、中学生くらいのお子さん
生えはじめた永久歯を
丈夫にしていくため
に、
カルシウムは必要不可欠です。

 

 

ただし、
単純にカルシウムを多く摂取したからといって
歯が強くなるわけではありません。

 

というのも、
カルシウムは吸収率の低い栄養素で、
せっかく摂取しても、
そのほとんどは体内に取り込まれません。

 

しかし、
「ビタミンD」
一緒に摂れば話は別!

 

摂取したカルシウムの吸収を促進し、
骨まで運ぶ働きをもっています。

 

ちなみに、ビタミン Dを含む食品は
魚類やきのこ類で、
・カツオ
・きくらげ

などに含まれています。

 

 

 

さらに、
歯の表面を丈夫にするために
必要な栄養素がもうひとつ。

 

それが「ビタミンA」です。

 

ビタミンAは
・にんじん
・かぼちゃ
・レバー

などに多く含まれ、歯の表面を覆う
「エナメル質」という組織を強くしてくれます。

 

 

そして最後にご紹介するのが
「ビタミンC」

 

ビタミンCはエナメル質の下にある
「象牙質」という組織を強くします。
象牙質は歯のほとんどを構成する
いわば歯の主成分。

 

・パセリ
・ピーマン
・ほうれん草
・イチゴ
・みかん
・レモン

などに含まれているので、
これらもしっかりと摂るようにしてくださいね。

 

 

 

 

 

 

◆歯を掃除してくれる食べもの

 

「丈夫な歯をつくる」以外にも、
歯にとって良い食べものがあります。

 

それは、
繊維質を多く含む野菜や果物。

 

例えば、
・レタス
・セロリ
・ごぼう

といった食材ですが、
このような食べものは
飲み込むまでに何度も噛むことになり、
その際に
歯の表面や粘膜についた
汚れをこすり取ってくれます。

 

 

 

また、噛む回数が増えると
だ液もたくさん出ます。

 

だ液には
口の中の汚れや細菌を洗い流す作用もあり、
口腔内を清潔に保つには欠かせない存在です。

 

 

 

 

◆「食事」も「ケア」もバランスよく

 

「歯に良い食べもの」は今回ご紹介したように
たくさんありますが、
食事だけでは歯を守れません。

 

むし歯や歯周病の予防には
ご自宅での適切なケアと、
歯科医院での
定期検診が効果的
です。

 

いくら歯科医の治療や検診を受けても、
「ご自身で行うセルフケア」
を怠ってしまう
と、
歯は弱り、さまざまな疾患を
引き起こしてしまう
ことに。

 

食事もケアも好き嫌いせず、
「バランスよく」を心がけてくださいね!

 

 

 

てらさき歯科医院
〒857-0311 長崎県北松浦郡佐々町本田原免49-1
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